ジュエリーのリフォーム・リメイクは年々需要が高まってきています。
・購入当時は良いと思って購入したけど使い辛かった。
・譲り受けたジュエリーのデザインが今の時代、
ライフスタイルに合わない。
そんなお悩みを抱えた方々は多いようです。
そこでリフォーム・リメイクの出番ですね(^-^)
リフォームとリメイクの違いは過去のブログに書いていますので
ご覧くださいませ。
ジュエリーのリメイクとリフォームの意味の違いとは? ~眠っているジュエリーを再び活かす使い方~
はじめに ジュエリーを作り変えるという言葉には『リフォーム』、『リメイク』、『リモデル』などが使われています。 中でも『リフォーム』、『リメイク』という言葉は聞…
宝石が付いているジュエリーなら
その宝石を使用して新しいデザインに。
宝石が付いていなくても新しいデザインに変更可能です。
そして、アステリズムは工房ですので
お客さまがお持ち込みになった貴金属も溶解して再利用ができます。
他店様の場合ですと、お持ち込みの貴金属はお買取りとなり
リフォーム代金と相殺となるケースが多いようです。
では、貴金属の再利用はどんな方々に支持されているのでしょうか?
・形見で譲り受けたジュエリーの全てを使用したい方
・お父さん、お母さんの結婚指輪を使って
自分たちの結婚指輪を造りたい方
・デザインは変えたいけど元々のジュエリーに思い入れがある方
などなどです。
そんなアステリズムの特性を知って、ジュエリーを造って欲しいと
貴金属が持ち込まれました。
今日はそのお話を書いてみます。
何ですか、これは?
オーダー主さんから
「この材料を使って奥さんへのプレゼントとして
何かジュエリーを造って欲しい」
と託された材料・・・
カ、カ、カネゴン???
と思わず笑ってしまうフォルムのこやつ。
名は『白金加金』と言いまして、歯科鋳造用金合金という代物でございます。
成分は金:71% プラチナ:4% 銀:14% 銅:9.95% イリジウム:0.05%
初めて触る合金です。
奥様が同席する打合せ前に、一応加工できるか溶解してみました。
なにぶん初めて触る合金なのでおっかなびっくり。
何度も失敗を繰り返しましたが
「何とかいけるかも・・・」
奥様と打合せ
カネゴンを加工できる事はわかりました。
あとは「何かジュエリーを造って欲しい」の何かが課題です。
合金の特性や、奥様のお好みやライフスタイルを考えると
「バングルがいいかな」と考えを用意していましたら
来店された奥様より
「ブレスレットが良いかと思うのですが・・・」のお言葉♪
ヨシ!ボクのひらめきは間違ってないゾ!
そして、ある程度のデザインを詰めて
バングルに留める宝石をお選びいただきました。
オーダーブレスレットの石選びと、デザインの打ち合わせ。#ジュエリー工房アステリズム 楽しいし、職人としても勉強になります! pic.twitter.com/fucOmOR7SQ
— しん@25R入れ歯屋ライダー (@9mUdSUhEx21WWLJ) March 7, 2020
いざ、加工へ
正直、えらい苦労しました(笑)
叩く、曲げるの加工では硬い、硬い。
削ると柔らかい。
ロー付けも本体がすぐに溶けだしそうで冷や冷やでした。
気が付けばプレゼントをいただいたのはボクの方でした・・・
デザインはほぼお任せ状態だったのですが
造っている間に自分で行き詰りまして。
ボク自身が納得できないと手が進まないんですよね。
製作意欲もなんか燃え上がらない(-_-;)
そんな理由で当初予定していた納期を過ぎてのお渡し。
オーダー主さまにも奥様にも申し訳ない気持ちだったのですが・・・
出来上がりのバングルを見てお二人とも
とても喜んでくださいました!
特に奥様は
「わぁ~、気持ちがアガるぅ~♪」と
表情が明るくなり最高の笑顔でした。
それを見ていたボクもオーダー主さまも
嬉しくなってとっても幸せな気持ちになったんです。
今回のオーダーは
オーダー主さまから愛する奥様へのサプライズ的なプレゼントでした。
奥様のあの笑顔を見る事ができたのですから
大成功だったと思います。
その奥様の笑顔、苦労した加工の経験。
気が付けば
ボクがプレゼントをいただいてしまったというオーダーでした。
ありがとうございます。
このブログをご覧になっている方の中で
所有しているジュエリーを再利用して加工したいという方が
いらっしゃったらお気軽にご相談ください。
あ。
貴金属はボクが扱った事があるものにしてくださいね(笑)
今日はこの辺で。