『誰に・何を・どのように』
製造職人として19年、販売スタッフとして12年の経験のもと
カウンセリングでベストな答えを導き、ジュエリーのご提案をする
【カウンセリングオーダーのジュエリー工房】、アステリズムが
今回ご紹介するのは
カップルさまに手作りしていただきましたご結婚指輪です。
手作りの様子は別の機会に改めてご紹介するとしまして
今回は指輪自体について書いてみます。
異なる形状
「あれ?指輪の形が違う・・・。」
すぐにお気づきになられましたか?^^
こちらのご結婚指輪は形状が異なります。
男性用はストレート、女性用はウェーブの形状なんです。
指輪の形状は
ストレートライン、ウェーブライン、Vラインの3つに分類できます。
そして、それぞれにメリットとデメリットが存在しています。
アステリズムではデメリットを知っていただき
覚悟を持って好きな形状の指輪と長くお付き合いしていただきたいと考えております。
ストレートはストレスフリーですが、視覚効果に長けていない。
ウェーブは曲線が美しく指を長く見せてくれるが、ストレスが生じる。
男性は着用のしやすさを、女性は見た目の美しさを取捨選択されています。
個性的な表面仕上げ
さらに指輪を注意深くご覧いただきますと
2つの指輪に施されたつや消しが少し個性的なことにお気づきになると思います。
指輪を拡大して見てみましょう。
男性用は指輪の側面につや消しを施しています。
これにより、表の鏡面部分がより際立ち、シャープさが強調されます。
こちらは横の線という意識でつや消しを施しています。
(指輪を90°回転すると縦の線になるのですが・・・^^;)
女性用はウェーブラインくぼみにあたる箇所につや消しを施しています。
これにより、ウェーブラインがより際立ち、全体的なボリュームダウンの効果が得られます。
こちらは日本国内では非常に珍しい縦方向のヘアラインつや消し。
欧州ブランドでは見かけるつや消しで、
ワタシが最も敬愛するスイスブランドでもこちらのつや消しを施したハイセンスモデルが発表されています。
お互いに指に合った幅
現在、ご結婚指輪の平均的な幅は
男性用が2.6~2.8mm、女性用は2.3~2.5mmあたりになります。
今回のお2人は
男性は手全体が小さめなので2.3mmでかなり細みに、
女性はお指が細くて長いので3.0mmの太めな幅を選択しています。
装着していただくと、その幅感もつやの消し効果も
お2人のお指にマッチしているのがわかります。
特に女性のウェーブですが、全部が鏡面(ピカピカ)ですともっとボリュームが出ます。
また、鏡面部分をつや消しに、つや消し部分を鏡面にする逆パターンにしますと
指輪のボリュームはさらなるダウン効果を発揮する事ができます。
一見、シンプルに感じるデザインですが
語りどころが多いご結婚指輪です。
この度のオーダー、誠にありがとうございます。