例えば。

お持ちの指輪が壊れてしまい、購入したお店などへ

電話やメールで現状を伝えたい時に

「えーっと・・・指輪の、宝石をおさえているような、棒みたいなものが一つなくなってて・・・」

名称がわからないので何と説明したら良いのかわからず

うまく伝えられないというケースが少なくない事を知りました。

今回は指輪の構造と各部の名称をお伝えしたいと思います。

指輪の構造

昭和の時代に多く出回った代表的な指輪です。

このようなデザインが指輪の基本構造とお考え下さい。

正面から見た指輪
横から見た指輪

各部の名称

それでは各部の名称を見ていきましょう。

中石:正面から見て、中央にドンと鎮座している宝石の事を『中石(なかいし)』と呼びます。

   ちなみに中石の両脇に添えられた宝石を『脇石(わきいし)』、

   中石の周りをぐるりと小さな宝石が囲むデザインは『取り巻き』と呼び

   その宝石を『メレ』と呼びます。ダイヤの場合はメレダイヤと呼びます。

爪:宝石をおさえて留めている部分を『爪(つめ)』と呼びます。

  爪の形状は様々な種類があり、爪の本数、形状により、見た目が大きく変わる事があります。

  画像の爪は『4本爪』と呼びます。

石座:宝石がおさまる部分を『石座(いしざ)』と呼びます。

   『ベゼル』、『シャトン』と呼ばれる事もあります。

   石座が宝石の椅子、爪はシートベルトのような役割と言えます。

   この石座も種類が多く存在します。

腕:腕は大きく「甲丸(こうまる)」、「平打(ひらうち)」、「平甲丸(ひらこうまる)」、

  「しのぎ」、「剣腕(けんうで)」の5種類の形状に分けられます。

  これらは腕の表側の形状を表す言葉ですが、対して腕の裏側を『腕なじみ』と呼びます。

  この腕なじみが平らな形状ですと着け心地は悪く、滑らかなRの形状だと着け心地は良くなります。

  ※腕と腕なじみについてはまた詳しく書きます。

腰:石座と腕の間に存在する装飾が施された部分を『腰(こし)』と呼びます。

  この腰があると指輪の高さが出てしまうため、近年では腰が存在しない指輪が増えています。

肩:腰と腕をつなぐ部分を『肩(かた)』と呼びます。

  腰の存在しない指輪が増えたので、必然的に肩も見る機会が少なくなりました。

最近の指輪

指輪の高さを軽減するために、腰と肩のない、このような指輪が増えています。

とてもシンプルなので服装やシーンにとらわれずに気軽に愛用できるとのご意見も多いです。

しかし、面白いもので

昭和に流行したデザインも、今となると目にする機会も少なくなったからか

『アンティーク』&『ヴィンテージ』感を感じる方もいらっしゃって

密かな人気だったりします。

少し話がそれましたが、以上が指輪の構造と各部の名称となります。

いつかどこかで何かのお役に立てますように。