ミルグレインとは
指輪やジュエリーに用いられる装飾技法の1つで、フチなどの部分に施された小さな粒子状の模様の呼称です。
「千の粒」の意味があり、その名の通り細かい球の粒が連なる事から永遠を表す装飾と言われています。
ミルグレインの特徴
クラシックでエレガントな雰囲気
ミルグレインはアンティークジュエリーに多く見られる装飾で、クラシックなデザインを好む方に特に人気があります。
粒の細やかさが上品な印象を与えます。
装飾性と控えめな輝き
粒模様が指輪の縁に添えられることで、目立ちすぎず
全周にデザインを施せるのでバランスもとりやすいです。
研磨されたミルグレインは宝石が留まっているかのような輝きを放ちます。
耐久性
ミルグレインは、ジュエリーのエッジ部分を装飾する際に用いられることが多く、
何かに触れるたびにミルグレインが摩耗しまうことがあります。
デメリットではありますが、経年変化を楽しめるポイントとも言えます。
ミルグレインの技法
ミルグレインは主に以下の方法で作られます:
ハンドメイド タガネ
専用の工具(タガネ)を使って職人が一つ一つ粒を打ち込む方法。
この技法からミルグレインを「ミル打ち」と呼ばれることがあります。
細かく美しく、均等に仕上げるには高い技術が必要です。
ミルグレインが美しい球状になる技法です。
ハンドメイド ローレット
専用の工具(ミルグレインローラー)を転がして打ち込む技法です。
ミルグレインを均等に並べることはできますが
ミルグレイン1つ1つが楕円、四角になってしまっているジュエリーが多いです。
機械 ローレット
ハンドメイドのローレットをより機械化した技法。
短時間で効率的に製作できるため、量産ジュエリーで採用されている技法で
ミルグレインの質はハンドメイドのローレットと同等もしくは劣ってしまうケースが多いです。
ミルグレインのデザインパターン
- シングルミルグレイン: 直線や円状に1列のラインで並ぶパターン。シンプルなのでどんなジュエリーにも取り込みやすい。
- ダブルミルグレイン:指輪の両縁に施されるパターン。 ミルグレインを脇役化し、視覚的効果により実際の幅よりも細く、しまった感じに見えます。
- センターミルグレイン:指輪の中央部分に1列に並ぶパターン。ミルグレインを主役化し、主張させるパターンです。
ミルグレインが人気の理由
- シンプルな指輪にクラシックなアクセントを加えてくれる。
- 指輪に繊細さと華やかさをプラスし、ジュエリーに立体感を与えてくれる。
- どの時代でも愛される timeless(時代を超えた)デザイン。
- 男性でも身に着けやすい。
ミルグレインが使われるシーン
- 結婚指輪:シンプルなデザインに優雅さを添える装飾としてよく採用されます。
- ファッションリング:宝石を留めたまわりの枠の装飾として使われます。
- アンティークジュエリー:ヴィンテージ感を出すための必須要素として使われます。
ミルグレインは「控えめだけど華やかさがある」装飾で、結婚指輪や特別なジュエリーにぴったりの技法です。
特にオーダーメイドやアンティーク風のデザインを考えている方にはおすすめです。
この記事があなたのお役に立てますように。
今日はこの辺で。